雨の五郎獅子舞メインテーマ

獅子舞には「お囃子」と「拍子木」がつきものです。

お芝居の幕が上がるときや降りるときと同じく、獅子舞の進行は「拍子木」を打っておこなわれます

さらに演舞のときにはメインテーマが演奏され、場を盛り上げるのです。
当町内は、長唄「雨の五郎」です。

演奏は、太鼓、笛、三味線、などで
明治や大正の獅子舞華やかなりし頃、お芝居で流行っていた演目などで使われて曲が多いようです

雨の五郎

日舞や長唄ではおなじみですが、これを当町の獅子舞に使用した先人のセンスは良いです

あの歌舞伎「曽我兄弟の仇討」のお話ですが、弟の時貞が仇討前になじみとなった遊郭の女郎に会いに行くというシュチエーション
遊郭に続く春の川沿いにゆったりとした曲が流れていますが、
獅子舞は勇猛果敢、大声、気勢を目いっぱいにして獅子に切りかかる「棒ふり」と睨み返して威嚇する獅子との一騎打ち
映画でも壮絶な撃ち合いとそのバックに流れるスローバラードなんてありますよね
雨の五郎の一番良いところを演奏と謡が入るのです

やぶの鶯 気ままに鳴いて うらやましさの 庭の梅

あれ そよそよと 春風が 浮名立たせに 吹き送る

堤のすみれ 虎杖(さいたづま=鷺草(さぎそう)のこと)は露の情に濡れた同士

色と恋との 実くらべ 実 浮いた仲の町 

よしやよし

自由気ままに鳴き遊ぶ野山育ちのうぐいすを、羨ましがる庭の梅。そよそよと吹く春風は、
二人のうわさを立てたとか。堤のすみれもさぎ草も、同じ露に濡れた同士、同じ想いに濡れた同士。
色と恋とのまごころ比べ、いやほんと、浮かれて陽気な仲の町。はいはい、ほんとにしょうがない

  
戻る